公開シンポジウム
120320チラシ

裁判員裁判経験の法廷通訳人が語る


日 時:
2012年3月20日(火)13:00~17:00
場 所:
大阪大学中之島センター 7階セミナー室
 (大阪市北区中之島4-3-53) →アクセス
参 加:
無料、事前申し込み不要
主 催:
大阪大学グローバルコラボレーションセンター

今年5月で、司法制度改革の柱のひとつである裁判員裁判制度の導入から3年となります。法曹三者はもとより、広く一般でも、関心が高まるとともに、これまでの運用状況を振り返る動きも見られます。

日本語を十分に解しない外国人被告人にかかる要通訳の裁判員裁判も、すでに全国各地で実施されてきました。すべての裁判員裁判の内、十数件に1件は要通訳事件でした。2009年9月に、さいたま地方裁判所で行われた本制度下最初の外国人事件から、2年半が経過したことになりますが、通訳翻訳業務を粛々と遂行してきた法廷通訳人の声は、法廷の外ではほとんど聞かれることはありませんでした。裁判員裁判制度とその実態に関する所見や業務上の経験について、語る場や聞く耳があまり存在しなかったからでしょう。裁判員を経験した人々から、審理終了直後の記者会見や、有志によるネットワーク化を通して、様々な見解や提言までが表明されているのとは対象的です。

本シンポジウムは、科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究:平成23-24年度)「裁判員裁判における法廷通訳環境整備のための基礎研究」プロジェクトの一環として行われます。各地の裁判所で実際に法廷通訳人を務めた者がパネリストとして、一般市民、広く司法通訳翻訳に携わる人々、法廷通訳人の「ユーザー」でもある法曹三者の方々へ、法廷通訳人の立場から裁判員裁判について、発信します。この機会が、制度見直しの一助となれば幸いです。

法廷通訳人は何処に?

お問い合わせ

大阪大学グローバルコラボレーションセンター
e-mail info@glocol.osaka-u.ac.jp

当日の様子

セミナーの様子セミナーの様子
セミナーの様子セミナーの様子
セミナーの様子セミナーの様子

当日の報告
公開シンポジウム「裁判員裁判経験の法廷通訳人が語る」(大阪大学グローバルコラボレーションセンター主催)が、2012年3月20日に大阪大学中之島センターにて開催された。本シンポジウムのパネリスト(10名)は、横浜、名古屋、大津、大阪、神戸、広島、那覇などの地方裁判所で、裁判員裁判における法廷通訳人を経験した者である。言語も中国語、英語、スペイン語、ポルトガル語、ペルシア語、ポーランド語、フィリピン(タガログ)語に及んだ。参加者は、法曹関係者、司法(法廷を含む)通訳翻訳人、研究者、マスコミ関係者、その他一般市民など計120人であった。 本シンポジウムは科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究:平成23-24年度)「裁判員裁判における法廷通訳環境整備のための基礎研究」プロジェクトの一環でもある。その第1年度を終えるにあたって、既に行われてきたインタビュー調査の成果報告を踏まえ、法廷通訳人の立場から裁判員裁判の現状や課題解決の可能性について活発な議論が行われた。 パネルディスカッションで取り上げられた主な論点は、チーム通訳や単独通訳といった通訳態勢の賛否、法廷通訳に必要とされる言語毎の特殊性、それぞれの言語による通訳の品質確保、法廷通訳人の資格認定制度の在り方、報酬体系の不明確さ(チーム通訳の場合の通訳料等)であった。なお、裁判員裁判制度実施後の要通訳事件数の推移や罪名等の概略についてもデータが提示された。